
大判カメラチェキ会(大判チェキ会)の修理研究部の神無月餅です。大判カメラとは何かといえば、くそでかいフィルムカメラだと思っていただければOKです。
何十年前だと写真館のスタジオ撮影。記念撮影に使われるほどの大掛かりな代物です。光と箱、レンズを組み合わせることで、フィルムを感光させて写真を生み出します。
つまり化学反応を起こして像をやきつけていくのですが、真っ暗にしなければいけません。
その課題として蛇腹(箱)部分を、できる限り暗くしようという試みです。先に言っておきますが、黒い布を被せるだけで簡単に真っ暗にすることは可能です。
僕は修理研究部の人間なので、大判カメラ修理研究することに意味があるんですね。修理まで含めて趣味にすることで、深みが増していきます。
今回は蛇腹の穴塞ぎをどれだけ効率よく行えるかを検証しました。貼る、塗る、被せる、作るというのが用意された選択肢です。
貼る 難易度★ 価格★ 完成度★
一番手っ取り早く、穴をテープで塞いでしまうという方法です。黒いテープを買ってきて貼ることで塞ぐ方法です。透けてしまうと光が入るのである程度の厚みがいると判断していました。
しかし、光が直接入る場合は厚みがある製本テープは有効かと思いますが、ただ表面の革が剝がれているだけであれば薄いテープでも良いと思います。貼り付ける場合、古い革ごと剥がれてしまい、結果的にボロボロになってしまいました。
テープでもマスキングテープ(もっと薄いのがいい)を用意して、黒く塗ってから裏から貼ってみるのも効果がありそうです。
塗る 難易度★★ 価格★ 完成度★★

ソフト99が出している革用の塗り補修材です。ネット検索で出てきたもので、小さい点程度あれば治すことは可能だと思いますが、問題として乾かせる必要があります。
製本テープよりも高価になりそうですが、塗り方を丁寧に、しっかり乾燥させて強度を確認しなければいけません。一応ソフト99ではある程度の強度はあると説明しています。
現状、製本テープよりいい感じ。
被せる 難易度★ 価格 ★★ 完成度 ★★
修理することを諦めて、黒い布を被せてしまうという方法です。数千円ほどの布を買って被せるという簡単なものなのですが、問題としては蛇腹への負担がかかったり、荷物が増えるということです。
大判カメラをやっている限り、荷物の軽量化はアドバンテージともいえるものです。修理することさえ諦めるので初期コストと手間さえ納得してしまえば真っ黒です。
作る 難易度 ★★★ 価格★★★ 完成度★★★
蛇腹を自作するという方法です。僕が持っている蛇腹は市販品があるのです4万円もします。確かに買ってしまえば真っ黒が手に入ります。
自作してしまうということになりましたが、同じだけのサイズよりも大きい革や紙を用意して、蛇腹を折っていくという方法です。
問題は蛇腹を自作する技術、価格も蛇腹を作る費用がかかります。ただし完成すれば真っ黒が手に入ります。
まとめ:大判カメラには真っ黒が必要
黒い箱に光が入ってしまい、化学反応を起こすと真っ白になってしまいます。
なので、修理することは諦めて布を被せて機会をみてもっと良い状態の蛇腹を手に入れる、修理目的とした修理しやすい蛇腹を手に入れるようにすることが今回の答えです。
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。